GameDeep

サルでも作れるゲーム企画書

jes with Love-one project

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1999.12.24 GameDeep vol.1掲載 / 2000.01.31 GameDeep-Online 掲載

プロローグ(もしくは『悪魔』が『子供』をさらいに来た話。)

「大惨敗だ…」

 (「お前の企画ってさぁ、全然なってないね」)
 (「『面白いゲーム』よりも『売れるゲーム』のこと考えろよ」)
 (「ロン!…お前って、本当に麻雀弱いよな?」)
「うがぁぁぁっ!あのとき振りこんでさえいなければぁぁぁぁっ!!」
「どうした?」
「あ、先輩…」
「…いい目をしているな。『ゲーム』を金儲けではなく、普遍的な『なにか』で判断しようとする、そんな『やる気』に満ちた目だ」
「はぁ、それはどうも」
「今のままでは、あの『上司』達には勝てないぜ」
「ううっ、そんなこと分かってるっす」(泣)
「本気で『ゲーム』をやってやろうとしてるみたいだが…今のままじゃ無理だ。 お前には知識もノウハウも何も無い
「一回振りこんだだけで、そこまで言われるっすか…」
「…『ゲーム』ででっかい魚を釣り上げようってんだったら、一人じゃ逆に引きずり込まれるぜ」
「な、何が言いたいっすか?」
「…お前の『力』になるってことさ」
「何だかよくわからないっす」
「さあ、我らと共にっ!!
「…なんか、話がかみ合ってないみたいっす」
「誘おう!君が望む世界へっ!!」
「キャー!! さ・ら・わ・れ・るー!!」
ブロロロローッ………(←車の排気音)

第一話

「ギャル(orエロ)ゲーを作ろう!」

(22歳・ゲーマー兼大学生)「それではゲームの企画を始めようか」
後輩(21歳・ゲーム会社勤務)「はぁ…」(諦め)
「ではまずは『学園恋愛シミュレーション』でいこう」
後輩「何でいきなりそれっすか?やっぱRPGとか格ゲーとかが普通なんじゃ…」
「馬鹿野郎!」
ドカッ!(ヤクザキックをかます)
後輩「ひぐぅ!」
「そんなことで俺たちの野望が達成されると思っているのかっ?!」
後輩「野望…俺たちの、野望…」

俺たちの野望… それはゲームで世界を革命すること!  計画通りあらゆるジャンルのゲームを出し、ことごとくゲーム雑誌のアンケートで一 位を獲得する!!(もち、『ゲーム批評』含む。)

そうしてアニメ化→キャラクター商品→劇場化の三毛作で巨億の富を得るのみなら ず、裏から手を回して『僕のアニマムンディ』と『永遠』を手に入れるっ!!

それが俺たちの野望だ!!

この世は『卵』だ!! 我らは『雛』だ!!  ただ唯一選ばれた俺たちのみが『卵の殻』を破ることが出来るのだ!!

後輩「言葉の意味はよく分かりませんが、とにかく凄い自信っす〜!」
「うむ」
後輩「でもどうして『学園恋愛シミュレーション』なんですか?」
こぉの馬鹿弟子がぁぁぁぁぁっっ!!
後輩「師匠ぉぉぉぉっ!!」
「いいか、よく聞け!『学園恋愛シミュレーション』はなぁ…あまり良いものでなくとも『必ずそこそこは売れる』んだっ!!」
後輩「ガーン!」
「しかも、だ!…『学園恋愛シミュレーション』にちょちょいと細工すれば、立派な『学園もの18禁エロゲー』も出来るっ!!」
後輩「ガガーン!!」
「賢いお前のことだ…ここまで言えば『18禁エロゲーも必ずそこそこは売れる』ということに、既に気づいているだろう!!」
後輩「ガガガーン!!!」


ギャル(orエロ)ゲーちょっといい話

『必ず売れる、ギャルゲー&エロゲー神話』

今では様々なジャンルのゲームが出ておりますが、その中でも変り種といえるのが 『ギャルゲー&エロゲー』でしょう。 この二つのゲームの非常によく似ている点としては、市場が常に飽和状態になること がないのです。

それは何故でしょうか?

その理由として考えられるのは『ギャルゲー&エロゲー』は『消耗品』であるという ことです。たとえその作品がとても好きだとしても、大抵の人は全キャラクリアした 時点で飽きてしまいます。 まあ、今ではその神話はもう崩れた、と見る人が多いですが… 何故か、「メーカー」側は今だにその神話を信じてさえいます(その方が、自分たち にとって都合が良いからでしょう)。 そこでちょっと経営がヤバめの中小のメーカーは、 絶対開発費が回収できるという保証(?)付きの 『ギャルゲー』や『エロゲー』に手を出すわけですね。



「…それで俺達の『ゲーム』ってやつを見せてやれば、これからも『客』はついてきてくれるとゆう目的だったりするっ!」
後輩「なるほどっ!そうだったっすか」
「いや、今考えた」
後輩「…オイ」
「というわけで、まずはキャラクター作りからだな」
後輩「ええっ?!普通はどういうゲームにするからとかからじゃ…」
「た・わ・けっ!!!」
がちゃん!(持っていた茶碗を投げつける)
後輩「うう、先輩酷いっす…」
「いいかぁ、ギャル(orエロ)ゲーを作るにあたって何よりも重要なのは『キャラクター』だぁっ!」
後輩「何でですか?」
「お前はそんなことも知らんのかっ!」
後輩「はい」
「…まあお前は『天才』を超えた『天然』だからな。では一度しか言わないぞ、『キャラクターさえ見栄えが良ければ、それだけで大抵の馬鹿オタクは買ってくれる』んだっ!!」
後輩「はっ、そうだったっすか?!」


ギャル(orエロ)ゲーちょっといい話。

『キャラの見栄えが良ければ売れる』の法則。

これは実際に人から聞いた話ですが、 「ゲームの内容に期待してギャル(orエロ)ゲーを買う人はまずいない、いても少 数」とのことだそうです。 それではどんなことに注意すれば売れるゲームが作れるのでしょうか?

まず第一に「キャラ絵が良い」ことっ!

そして第二「萌えるキャラクター設定である」ことっ!

この二点を押さえる為にも、これからギャル(orエロ)ゲーの企画書を作ろうとする方は、まず『キャラクター作り』から始めると良いでしょう。



「ではキャラクター作りだが…まあ絵は外注するとして、中身を決めなくてはな」
後輩「ういっす、それはもう考えておきました!」
「ほほぅ、それでは読ませてみろ」
後輩「ういっす!」
「どれどれ…『一見病弱そうに見えるが、実は学校に隠れて原発に勤めている白血病の女の子(やっぱヅラ)』ぁ?…」
後輩「次はこれっす!」
「…『一見クラスの委員長タイプだが、実は裏では世界を股にかけて戦っている正義のテロリスト(やっぱIR○かデラーズ○リート)』だと?」
後輩「最後はこれっす!」
「…『ヤクザの組長の娘で、そのせいかクラスから浮いている不良っぽい女の子だが、実は影で父親を補佐している生粋の女ヤクザ(やっぱシャブ中)』…」
後輩「どおっすか?」
「…素晴らしいっ!ディ・モールト!!エクセレントッ!!!…お前は伊達に会社づとめをしているわけじゃなかったんだなぁ」
後輩「なんか引っかかる言い方ですが…そんなによかったっすか?」
「ああ、この設定は大事なことをきちんと押さえてある。それは『アーキタイプ』でありながら実に『個性的』であるところだっ!!」


ギャル(orエロ)ゲーちょっといい話。

『キャラクターの設定』

キャラクターの設定、それは作品が売れるか売れないかを決める重要な要素です。 しかし(これも実際聞いた話ですが)、消費者の過半数であらせられる「特定の 方々」は大変わがままなもので、 『アーキタイプ』だと「あ、これは〜ってゲームのXXと同じだ」と売れず 『個性的』であっても「俺XX属性だからこれじゃ萌えないなぁ」と売れないのです!

ではどのようなキャラクターが売れるのでしょうか?  それは両者の意見を兼ね備えた
『〜(アーキタイプ)だと思わせて実はXX(意外な個性)』
これです、もうこれしかありません!(断言) 良識ある方々にとっては「リアリティが無い」と思われるかもしれませんが、過半数 の消費者であらせられる「特定の方々」は、そういった点においては『たいへん寛 大』だったりするので心配は要りません。 何せ『出てくる女の子が皆主人公を好きになる』というギャル(orエロ)ゲーの大前 提の段階で、もう既に「リアリティが無い」ことは、皆分かりきっておりますから。



甘いぞ貴様等!!
後輩「い、いきなりネオドイツのファイターみたいに登場する貴方は誰すか?」
「おお!貴様は『萌え』にはちとうるさいと、ご近所の奥様がたの間では有名な『雪ちゃん』ではっ?!」


『〜(アーキタイプ)だと思わせて実はXX(意外な個性)』

「これは間違いではないが、所詮萌えの1形態にすぎない。言ってしまえば気の強そうなオンナノコが実は…とかいうアレだ。『とらハ』の綺堂さくらやONEキャラが局地的な盛り上がりしか見せていない理由を考えよ。重要なのは意外性ではなく、『複数属性同居』という形なのだよ」
「む…」
「『マルチ』を見よ!」
後輩「マルチっつーと、あのマルチですか?」
「そう、あのマルチだ。HMX-12、奴が売れた理由は意外性ではない。『属性』として、メイド、ロリ、ロボ、女子高生、長耳、へっぽこ等といった複数を被っている、それがマルチ最大の強さであるのは正しいが、そこに『実は…』といった意外性はないのだ!」
後輩「なんか、この人の語りは長いっすね」
「更に複製属性の系統がロリという一点に集約していたのが成功の要因だな。複数属性や意外性を追求した挙げ句、ロリ○学生で巨乳でロボでメイドで無口で語尾にだよもんがつく幼なじみ等という訳の分からないキャラになってしまっては流石にギャグにしかならん」
「…流石だ、雪ちゃん! ここまで俺の言いたいことをズバリと言ってくれるとはっ!!」
「あなたもまだまだだわね、みさき」(ニヤリ)
「うぐぅ、ひどいよ雪ちゃん」
後輩「…正直ついていけないっす」


ギャル(orエロ)ゲーちょっといい話。

『複数属性の同居』

キャラクターの設定、それは作品が売れるか売れないかを決める重要な要素です。 しかし(これも実際聞いた話ですが)、消費者の過半数であらせられる「特定の 方々」は大変わがままなもので、

アーキタイプな設定では「あ、これは〜(ゲーム名)のXX(キャラ名)と同じだ」と跳ねつけられてしまうのです! かといって、特殊な意外性ばかりを打ち出したところで、 「なんだよ、俺はXX属性じゃないと萌えないんだよなぁ」と引かれてしまうだけなのです!(ほんとにわがままですねぇ。)

ではどんなキャラクターがふさわしいかというと、それは『複数属性の同居』したキャラクターでしょう。これならば、たとえ一つ二つ外れても、どれかに「特定の方々」は律儀に食らいついてくれるのです。(実にありがたいことです。) しかし、これにも問題は存在します。 『複数属性の同居』『リアリティの欠如』という新たな問題を引き起こし、えてして「良識ある方々」は、それをもって作品をけなすことになります。

でも心配は無用です。過半数の消費者であらせられる「特定の方々」は、そういった 点においては『たいへん寛大』だったりします。 『出てくる女の子が皆主人公を好きになる』というギャル(orエロ)ゲーの大前提の段階で、もう既に「リアリティが無い」ことなぞ、やりこんでいる「特定の方々」は理解しておられますから。 「良識ある方々」がなんと言おうと、やはり「お客様は神様」なのです。

魂を売りましょう。



「…やっとキャラ三人分は出来たか」
後輩「これで『馬鹿オタク』どもから金を吸い上げることが出来ますね、げひゃひゃっ!」
「…雪ちゃん」
「了承」
ガキャッ!!(テンプル直撃のパンチ)
後輩「ぐはぁっ」
「てめえ『ギャルゲー&エロゲー』なめてんのか」
後輩「は、はひぃぃぃっ」(怯え)
「まだ分かってないようだな…この三人じゃ『幼馴染』がいねぇんだよ」
後輩「で、でもそれ以外の属性は殆ど押さえたじゃないですかぁ」
「それこそ貴様が『馬鹿オタク』だというんだ」
後輩「ど、どういうことですか?」
「ではこれからゲームをしよう…お前は高校生だ」
後輩「ういっす、高校生っす」
「昼飯を買いに行こうとしたお前を、引き止める幼馴染の女の子がいる」
後輩「何か俺に用事っすか?」
「幼馴染はもじもじしながら…後ろ手に隠した小さな箱をお前に差し出す!」
後輩「ま、まさかっ?!」
「お前が箱を開けてみると…」
後輩「み、みるとぉぉぉぉっ?!!」
「…雪ちゃん」
「『たこさんウィンナー』と『りんごのうさぎさんDEATHぅ〜」(裏声)
後輩「うおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉっっ!!!」(絶叫)
「…どうだ、分かったか?」
後輩「俺はっ、俺はなんて馬鹿野郎だったんだぁぁぁぁぁぁっ!!!」(号泣)


ギャル(orエロ)ゲーちょっといい話。

『幼馴染』の効用。

何故こういうゲームには必ずと言っていいほど『幼馴染』が出てくるのでしょうか? この件に関して疑問に思っている方が多いようなので、ここは「幼馴染学」の世界で は名前を一度は聞いたことがある、ロシアのニシャーノ博士の論文を引用させてもら いましょう。

「いやね、小さいころから一緒だったから、正直あんま意識はしてなかったんです よ。なんつーか、そこにいて当たり前?みたいな。 でも二人とも次第に大人になってくると、一緒にいて恥ずかしいからつい冷たくし ちゃったりとかしてねぇ。
(略)
で、まあ最近になって、彼女が結婚したとかって聞いて、やっぱまあショックだった りしたんですが… そしたらあなた、ある日たまたま子連れで彼女が歩いているところに、ばったりでく わしちゃてねぇ。いや〜あれはマジでビックリよお兄さんはっ!!」(翻訳・筆者)

難解なロシア語を直訳したせいか、意味が取れない方もいらっしゃるとは思います が、なんとなく『幼馴染』に対する博士の思いは、汲み取っていただけたことでしょ う。 『あまりフラグを立てなくても、主人公と一緒にいてくれる』…これこそが『幼馴 染』の真骨頂といえるものです。



「次にそんなことをぬかしたら、お前を俺の派閥から外す。…一人で勝手にやるといい」
後輩「そ、そんなっ、先輩に見限られたら俺…っ、どうしようもなくなりますっ!」
「もういい、今回は許す…次回は、無い」
後輩「は、はいっ」
「…くっくっくっ」
「何がおかしい?」
「さて、もう『大同人』ごっこはやめよう。まだキャラの名前が決まってないし」
「そいやそだね。ついでにゲームタイトルも考えようか」
後輩「あの、一応考えてきたんすけど…」
「どれどれ…?『野々宮 くずは』に『飛鳥 悠』、『桐生院 春奈』等など」
後輩「どおっすか?」
「まあ、いんじゃないの?」
「うん。なかなか『他のゲームと被ってる』しな」
後輩「よかったっす〜!…あ、それと、タイトルには『きらめきエンジェルス』ってのを」
「…雪ちゃん」
「了承」
ミチッ!ミチチッ!!(アキレス筋固めが決まった音)
後輩「うっぎゃぁぁぁぁ〜!足に熱した鉄の棒を差し込まれたかのような激痛がぁぁぁっ!!」
「お前は、何故今タイトルをつけるのか?ってことが、分かってないようだな…」
後輩「う、ういっす…」
「いいか?タイトルに重要な要素、それは内容とは関係ない『何だかよく分からない名前をつける』だぁっ!!」


ギャル(orエロ)ゲーちょっといい話。

『命名』の法則。

売れた作品のタイトルをよく見てみると、ゲーム内容とは関係のない、何だかよく分からない名前がついていることがよくあります。 しかし、逆から言えば「分からないタイトルほど売れる」ということだったりします。

「分からないタイトルほど売れる」…それは何故でしょう?

答えは簡単、『他人に言いやすい』からです。 店で注文するときでさえ、思いきり恥ずかしいタイトルだったりすると、たとえそれが、人というものを『ゴットハンド』に奉げている「特定の方々」であろうとも、かなり躊躇してしまうものです。 ましてやそれが、人をけなした数が勲章となる世界で生きる「特定の方々」同士であったらなおさらです! ゲーム業界に「口コミほど正確な情報が伝わる」という伝説がある以上、売れたかったらせめて人前でも話せるタイトルにしたいものですね。

ちなみに、『ギャルゲー&エロゲー』では、よくキャラクターの名前が被ってること がよくありますが…これは何故なのでしょう? 正直分からないのですが、どなたかこれに理屈をつけていただけないでしょうか? (筆者などは、今では『七瀬葵』という名前を聞くだけで、色々なゲームキャラを思 わず4人は連想してしまいますね…)



「まあそんなわけで、ゲームタイトルは『きらめく季節へ』で決定!」
「うむ、なんか聞いたことがあるよう気がするのは、俺の気のせいだな」
後輩「お、俺の『きらめきエンジェルス』がぁ…」
「一応『きらめき』ってとこは残しただろうが…」
後輩「ううっ…で、次は何ですか?」
「いや、これでキャラ作りは一応終了かな、と」
後輩「ふっふ〜ん?」
「な、何だ?何かあったのか?」
後輩「いやあ〜そんなことも忘れるだなんて、このお茶目さん!」
「正直気味が悪いぞ」
後輩「大事なキャラクターが残ってるじゃないんですかぁ〜?」
「…誰かいたか?」
「いたっけ?」
後輩「とぼけにで下さいよ、『主人公』を忘れてるじゃありませんか」
「ああ、それならいらん」
後輩「はぶっ!!」
「一応言っておくけどなぁ、ギャル&エロゲーに『主人公の個性』なんてものはいらないんだぞ」
後輩「何でですか〜っ?!」
「それはな、どんなゲームよりも、この手のゲームは『主人公との一体感』が必要なんだよ」
後輩「『一体感』っすか?」


ギャル(orエロ)ゲーちょっといい話。

『主人公との一体感』

『ギャルゲー』や『エロゲー』では他のゲームよりも『主人公とプレイヤーの一体 感』が必要だったりします。(特に『エロゲー』では絶対です!) 「どうして?」と疑問を持つような人はいないとは思いますが… 一応そんなお子様のために、筆者の友人の意見をここに上げたいと思います。

「エロゲーの女性キャラクターで最も大事なのは、 プレイヤーがそいつとヤリたいと思うかどうかだ(最重要)。  擬似的にヤル、或いはヤラれるのがプレイヤーである、そこがエロゲーの存在理由 だ。他人がヤルのを見るだけなら、AVで事足りるからな」

…まあ、とても直接的で分かりやすいかと。(汗 その為、様々なゲームで実に色々な手法が使われておりますが、ここではその例を三 つほど挙げてみたいと思います。

  1. 主人公は記憶障害である。
    これはゲームの内容に関して、プレイヤー様は全く知らないのにも関わらず、主人公 だけは知ってる態度を取ってしまい、そのことから違和感を覚えるのを防ぐ為でしょ う。
  2. 主人公にCGや声がない。
    CGや声があると、プレイヤー様は「これは俺の顔&声じゃないっ!」と反発してしま い、結局『一体化』が出来ないからでしょう。
  3. 主人公の設定が無口となっている。
    「俺はこんなこと言わねぇ!」等とプレイヤー様にすねられることを防ぐ為でしょ う。

また、基本的な『主人公像』というものもあります。いちいち考えるのが面倒な人は こちらを参考にしてみてください。

気まぐれである。女の子には優しい。男友達は少ない。喧嘩は強い方だ。勉強は得意 ではないが、やれば出来る。両親が(諸々の理由で)不在。料理は下手。正義感が強 い。クラスでは浮いている。面白いことを言う。遅刻しがちだ。教師の受けはあまり 良くない。(一部女教師には良い。)雑学が豊富だ。顔は良い方だ。(一部のゲーム において)特殊な能力を持っており、それが誰よりも強い。等など…



「では次回はゲームをゲームたらしめる、『ゲーム内容』を本格的につくるぞ!!」
後輩「ういっす!!」

また一歩、野望に近づいたんだよもん!!


注釈:

『口コミほど正確な情報を伝える、という伝説』

ゲームのレビューをし、攻略記事を載せるいわゆる「ゲーム雑誌」は、その収入源を 二つに分けることが出来ます。

第一に「本自体の売れ行き」、 第二に「広告収入」です。

普通「本自体の売れ行き」が収入の大半かと思われますが、実は「広告収入」のほう が収入全体の割合として大きい雑誌は、決して少なくありません。 しかし、誰がゲーム雑誌に好き好んで広告を載せてくれるのでしょう?

そう、「ゲーム企業」です。 そんな訳で、ゲーム雑誌は、広告を載せてくれる企業への「ご機嫌取り」もしなくて はなりません。…そこからゲームのレビューの点数が「甘くなってしまう」と考える のは、むしろ当然でしょう。

それよりも驚くべきことは、「自分の好きなゲームがけなされた」ということで、雑 誌のレビューを「信用しなくなった」という人間もいたりすることです。(なんと 身勝手な!)

そういった理由からか、最近では雑誌のレビューよりも、「個人でレビューをする消 費者」の方を重視している方が多いようですね。 企業側としても、そういう「個人の意見」を重視してきていることは事実です。

えっ、『ゲーム批評』?…あれは、なぁ。 アレで理論武装したつもりの馬鹿をやりこめるのが目的で読むんなら、話は分かるけ ど?


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